航空自衛隊の元幹部が特別防衛秘密に指定された航空機の性能に関する情報を国内の商社の社員に漏らしたとして、警視庁に逮捕されました。調べに対して容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは、航空自衛隊の元1等空佐で、航空開発実験集団の計画課長だった菅野聡容疑者(58)です。
警視庁によりますと、菅野元1等空佐は平成25年1月ごろ、航空自衛隊入間基地で国内の航空機関連商社の社員に対し、特別防衛秘密に指定されていた早期警戒機「E2D」の性能に関する情報をパソコンで見せたうえ、データをUSBメモリーで渡したとして、日米相互防衛援助協定に伴う秘密保護法違反の疑いが持たれています。
早期警戒機「E2D」はアメリカのメーカーが製造していて、商社はえられた情報をアメリカの別の航空機メーカーに伝えましたが、この航空機メーカーが情報漏えいを問題視して、アメリカ政府に通報し、発覚したということです。
「E2D」は航空自衛隊で運用されている「E2C」の後継機として導入され、元1等空佐はその情報に触れることができる立場でしたが、平成29年に退職していました。
警視庁によりますと、調べに対して菅野元1等空佐は「やっていない」と容疑を否認しているということです。
-- NHK NEWS WEB