去年1年間に日本を訪れた韓国人旅行者は、日韓関係の悪化を背景に前の年と比べて25.9%減少し、東日本大震災が起きた2011年以来の大幅な落ち込みとなりました。その一方で、日本への旅行者が多い、韓国以外の国や地域は、いずれも過去最高を更新しました。
日本政府観光局によりますと、去年1年間に日本を訪れた外国人旅行者は、推計で3188万2100人で、前の年よりも2.2%増加し、7年連続で過去最高を更新しました。
国や地域別にみますと韓国からの旅行者は558万4600人と、前の年と比べて195万人余り、率にして25.9%減少しました。
韓国人旅行者は日韓関係の悪化の影響で去年の夏以降、大きく落ち込み、先月も63.6%の減少となりましたが、減少幅は前の月よりも1.5ポイント縮小しました。
一方、日本を訪れる旅行者が多い20の国や地域のうち、韓国を除く19の国や地域は、いずれも過去最高を更新しました。
特にラグビーワールドカップが日本で開かれた効果で、欧米などからの旅行者が多く訪れ、イギリスが27%、ロシアが26.6%増加したほか、アメリカやカナダ、オーストラリアなども10%を超える伸びとなりました。
また、LCC=格安航空会社の新規路線の開設などで、アジアも引き続き好調で、外国人旅行者全体の3分の1を占める中国は14.5%増えたほか、ベトナムが27.3%、フィリピンが21.7%増えました。
政府は東京オリンピック・パラリンピックが開催されることし、外国人旅行者を4000万人まで増やす目標を掲げていますが、達成にはおよそ25%の上積みが必要になります。
-- NHK NEWS WEB