福島第一原発の事故のあと、風評被害などで落ち込みが続く福島県産の魚介類の出荷を後押ししようと、首都圏の飲食店がオリジナルメニューを作って提供する催しが17日から始まりました。
これは、福島県とインターネットサイトを運営する都内の会社などが企画しました。
参加した東京など首都圏の25の飲食店は、卸売りや仲卸などの流通を通さずにネットで福島産の魚介類を仕入れてオリジナルのメニューを提供します。
東京 新宿の串揚げ店では、福島県沖で取れた肉厚なヒラメを使ったカルパッチョや串揚げなどがメニューに並び、訪れた学生などが早速注文して味わっていました。
福島県では去年ようやくすべての漁港が再開しましたが、水揚げ量は震災前の15%ほどにとどまっていて、国などのアンケートでは、流通業界が風評の影響を、より心配する傾向があり、これが福島県産の出荷が伸び悩む要因の1つとなっているとしています。
飲食店の料理長は、「お客さんは、そこまで福島産を心配していないと思う。こうした企画で少しでも盛り上げていければ」と話していました。
また、企画したインターネットサイトの会社の担当者は「福島県産の魚介類は味がよいので多くの人に食べてもらいたい」と話していました。
この催しは17日から今月31日までと、来月7日から21日までの2回行われます。
-- NHK NEWS WEB