アメリカのトランプ大統領は、中国に次いで貿易赤字が多いEU=ヨーロッパ連合のフォンデアライエン委員長と初めて会談し、貿易交渉に応じなければEUからの輸入車に高い関税をかける可能性を示唆しました。
トランプ大統領は21日、スイスで開かれているダボス会議に合わせて、先月就任したEUのフォンデアライエン委員長と初めて会談しました。
トランプ大統領はEUに対して航空機メーカーへの補助金の見直しや貿易赤字の削減を求めていて、会談の冒頭、「EUとの取り引きは誰もが実現したいものだ」と述べ、貿易交渉を早期に進めたいという意向を示しました。
これに対してフォンデアライエン委員長は「アメリカ人とヨーロッパ人はよい仲間であり、この関係を強固にしていく」と述べ、対立は避けるべきだという考えを伝えました。
会談のあとトランプ大統領は、EUが交渉に応じなければ輸入車に高い関税をかける可能性を示唆し、EUに譲歩を求める考えを強調しました。
トランプ政権は中国に対して関税の追加の引き上げをちらつかせて、アメリカ産の農産品を大量に購入するという要求を受け入れさせました。
今後は中国の次に貿易赤字が多いEUとの交渉に力を入れる方針を示していて、協議の行方が注目されます。
-- NHK NEWS WEB