韓国最大の財閥、サムスングループの事実上のトップ、サムスン電子のイ・ジェヨン(李在鎔)副会長が17日朝、パク・クネ(朴槿恵)大統領やその知人の側への贈賄などの疑いで特別検察官に逮捕され、韓国メディアは、大統領側やサムスングループが衝撃を受けていると伝えています。
逮捕されたのは、韓国最大の財閥、サムスングループの事実上のトップ、サムスン電子の副会長を務めるイ・ジェヨン容疑者です。
イ副会長をめぐっては、グループ企業どうしの合併やグループ内の株式持ち合いに関して大統領府に協力を求め、それらの見返りにパク・クネ大統領や大統領の長年の知人のチェ・スンシル(崔順実)被告の側に巨額の資金を拠出したとして、贈賄や横領などの疑いが持たれています。
特別検察官がイ副会長の逮捕状を請求したのは先月に続いて2回目で、前回同様、裁判所が逮捕を認めないのではないかという観測が広がっていました。
しかし、ソウル中央地方裁判所は、16日から17日朝にかけて19時間に及ぶ審査の結果、新たに証拠資料が示されたことなどを重視して、逮捕を認めました。
これにより、特別検察官は、イ副会長に対する調べを加速させ、それを踏まえてパク大統領の聴取にも臨みたいとしており、公共放送KBSは「大統領側は衝撃を受けており、贈収賄が立件されるのかどうか、捜査の行方を最後まで見極めようとしている」と伝えています。
また、サムスングループは、「今後、裁判を通じて真実が明らかになるよう最善を尽くす」というコメントを出しましたが、トップが不在となる事態に、韓国メディアは「グループ内に動揺が広がっている」と伝えています。
-- NHK NEWS WEB