大量の個人情報が入った神奈川県庁のハードディスクがネットオークションに出品され流出した事件で、データ消去会社の元社員は、県庁のものは去年の3か月間に集中して盗み、「データは自宅で消去した」と説明していることが会社や警視庁への取材で分かりました。警視庁は盗んだものと気付かれないように消したとみて調べています。
東京 中央区のデータ消去会社「ブロードリンク」の元社員、高橋雄一容疑者(51)は、神奈川県庁のハードディスク18個を含む合わせて24個を事務所にあるデータ消去室から盗んだ疑いで22日再逮捕されました。
神奈川県庁のディスクには個人や企業の名前が記された納税通知書など、大量の個人情報を含む文書などが蓄積されていて、その後、オークションサイトに出品されていました。
その後の調べで、高橋容疑者は、神奈川県庁の18個は去年7月から9月の3か月間に集中的に盗み出していたことが捜査関係者への取材で分かりました。
ほかの社員が出勤する前の早朝、データ消去室に保管されていたハードディスクをリュックサックに入れて持ち出し、「ディスク内のデータは自宅で消去していた」と社内調査で説明しているということです。警視庁は盗んだものと気付かれないように自分でデータを消していたとみて調べています。
-- NHK NEWS WEB