京都市の大手半導体メーカー「ローム」は創業者である佐藤研一郎氏が病気のため、今月15日に亡くなったと発表しました。88歳でした。
佐藤氏は東京都出身で、立命館大学在学中に開発した小型抵抗器の技術をもとに昭和33年、京都市にロームの前身にあたる「東洋電具製作所」を設立しました。
その後、トランジスタや集積回路などの半導体分野に進出し、昭和46年にはアメリカのシリコンバレーに日系企業として初めて進出するなどロームを国際的な企業に育て上げました。
一方、若い頃にピアニストを志したこともあり音楽にも造詣が深く、平成3年には若手音楽家を育成するための財団を設立しました。
また、京都市のコンサートホールのネーミングライツを取得して改修費用を拠出し、「ロームシアター京都」と名付けるなどクラシック音楽の普及にも尽力しました。
佐藤氏は平成22年、会社設立以来50年余りにわたって務めた社長を退任し、その後、最近まで取締役として経営に携わっていましたが、今月15日、閉塞性黄疸(へいそくせいおうだん)のため京都市内の病院で88歳で亡くなりました。
-- NHK NEWS WEB