日本も参加する国際プロジェクトで、フランスに建設が進められている核融合の実験炉「ITER」に使われる、巨大な超伝導コイルが完成し、製造した兵庫県の工場で公開されました。
「ITER」は、日本やEU、それにアメリカなど、7つの国と地域が協力し、2025年の運転開始を目指してフランスで建設が進められている核融合で発電する実験炉です。
兵庫県明石市にある三菱重工の工場で製造されていた、「ITER」に使用される、高さおよそ16メートルの巨大な「超伝導コイル」が完成し公開されました。
「超伝導コイル」は強力な磁場を作り出して、核融合の反応を持続させる重要な機器で「超伝導コイル」としては世界最大だということです。
完成までに、およそ8年かかったということで、今後さらに4基製造するほか、海外や日本のほかのメーカーでも製造し、合わせて19基をフランスに運んで組み立てることにしています。
三菱重工の泉澤清次社長は「『地上に太陽を作る』とも言われる壮大な計画に貢献できてうれしい。こうした機器の製造を通して計画の実現を後押ししたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB