おととし、愛知県岡崎市で信号待ちをしていた車の列に大型トラックが突っ込み、軽乗用車の運転手１人が死亡した事故について、自動車事故調査委員会は、大型トラックの運転手が体調不良を感じていたのに運送会社が点呼を行わず、気付けなかったことが事故の原因となった可能性が高いとする報告書をまとめました。
おととし２月、愛知県岡崎市の国道１号線で大型トラックが信号待ちのトラックに追突し合わせて６台が関係する事故があり、このうち軽乗用車を運転していた女性が死亡しました。
国の委託で原因を調査してきた事業用自動車事故調査委員会の報告書によりますと、大型トラックの運転手は事故の前日から体調不良を感じ、事故直前は意識がもうろうとした状態で、ブレーキやハンドルを操作することなく衝突したと分析しています。
そのうえで、運送会社が法律で義務づけられた始業時の点呼を行っていなかったことから運転手の体調不良に気付くことができず、運行を始めたことが事故の原因となった可能性が高いとしています。
このため報告書では、事業者に対して確実な点呼の実施で運転手の健康状態を確認することや、運転の途中で体調が悪くなった場合は速やかに安全な場所に車両を停止することなど対策を徹底するよう求めています。
-- NHK NEWS WEB
