IR・統合型リゾート施設をめぐる汚職事件で東京地検特捜部は、秋元司衆議院議員が贈賄側の中国企業から、マカオ旅行の旅費など合わせて385万円相当の賄賂の提供を受けていたとして収賄の罪で追起訴し、特捜部が起訴した賄賂の総額はおよそ760万円に上りました。調べに対し秋元議員は起訴された内容を全面的に否認しているということです。
収賄の罪で追起訴されたのはIRなどを担当する内閣府の副大臣だった衆議院議員の秋元司被告(48)で、元政策秘書の豊嶋晃弘被告(41)も共犯として在宅のまま追起訴されました。
また中国企業「500ドットコム」の元顧問の紺野昌彦被告(48)と、仲里勝憲被告(47)、日本法人の元取締役の鄭希被告(37)の3人が、贈賄の罪で追起訴されました。
東京地検特捜部などによりますと、秋元議員は3年前の平成29年12月、プライベートジェットでマカオなどを訪れた際、中国企業側から、旅費やカジノ施設で遊ぶチップ代、高級ブランド品など合わせて185万円相当の利益供与を受けたほか、中国企業が那覇市で開いたシンポジウムの講演料として同じ年の9月に200万円を受け取ったとして収賄の罪に問われています。
関係者によりますと豊嶋元秘書はマカオ旅行の旅費について政治団体の口座からいったん現金を引き出し、支払ったように見せかける偽装工作をしたことや、講演料が副大臣就任後に、当初の予定の50万円から200万円に増額されたことを認め、こうした内容はいずれも「秋元議員に報告した」と供述しているということです。
特捜部は先月、中国企業側からおよそ376万円相当の賄賂の提供を受けたとして秋元議員を起訴していて、特捜部が起訴した賄賂の総額はおよそ760万円に上りました。
一方、弁護士によりますと秋元議員は調べに対し、起訴された内容を全面的に否認しているということです。
-- NHK NEWS WEB