アメリカの子会社が手がける原子力事業で巨額の損失を計上する見通しの大手電機メーカーの東芝は、この子会社に共同で出資している大手機械メーカーIHIが保有している3%の株式すべてを買い取ると発表しました。
東芝は、アメリカの子会社、ウェスチングハウスが手がける原子力事業で7000億円を超える巨額の損失を計上する見通しとなりました。この子会社は現在、東芝が87%、ウランの採掘を行っているカザフスタンの国営企業、カザトムプロムが10%、IHIが3%をそれぞれ保有しています。
発表によりますと、東芝は、IHIが保有しているウェスチングハウスの株式すべてを、ことし5月に189億円で買い取ることを決めたということです。これについてIHIは「14日に東芝が発表した減損の額が大きく、自社の業績への影響を避けるために株式の買い取りを求めた」と話しています。
東芝とIHIは、ウェスチングハウスを買収した2006年の時点で、IHIが希望した場合は、東芝が必ず買い取りに応じなければならないという契約を結んでいました。
東芝は、今回の株式の買い取りによる業績への影響については、今後、精査するとしています。
-- NHK NEWS WEB