IT企業のディー・エヌ・エーは、去年12月までの9か月間の決算で、ゲーム事業などに関連する多額の損失を計上し、最終的な損益が501億円の赤字に転落しました。業績の悪化を受けて南場智子会長らが役員報酬の一部を自主返上します。
発表によりますと、ディー・エヌ・エーの去年12月までの9か月間の決算は、売り上げが前の年の同じ時期と比べて3.7%少ない911億円余りでした。
一方、最終的な損益は、前の年の80億円の黒字から501億円余りの赤字に転落しました。
これは、国内のスマートフォン向けのゲームの売り上げが振るわなかったほか、過去に買収したアメリカのゲーム関連企業の資産価値を見直して、多額の損失を計上したことが主な要因です。
この時期の最終赤字は、ディー・エヌ・エーが2005年に東京証券取引所に上場して以来初めてで、業績の悪化を受けて、南場智子会長と守安功社長の2人は、役員報酬50%を3か月間、自主返上します。
守安社長は5日、記者団に対し「実力ベースで赤字となり、責任を感じている。ゲーム事業の稼ぐ力が落ちて大きな損失につながったが、来年度の後半には期待できる有力なゲームを出す計画で、黒字への転換を図りたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB