中国で新型コロナウイルスの感染が拡大していることについて、5日に都内で開かれた大手商社の決算会見では、今後の世界経済への影響に懸念を示す発言が相次ぎました。
このうち中国国内に14の拠点と34のグループ会社がある伊藤忠商事の鉢村剛専務は、新型コロナウイルスの感染拡大について「どのくらいの影響があるか、数字では分からない。春節の休暇が延長になり、中国の人々の移動制限の影響で工場の稼働率が落ちているし、物流も止まっている。中国事業の悪化や日本のインバウンド需要への影響は避けられず、長期化した場合には世界中の供給網に大きな影響がある」と述べ、世界経済への影響に懸念を示しました。
また三菱商事の増一行常務は「現時点では業績に直接の影響は出ていないが、世界的に感染が拡大しているので天然資源の価格の変動や経済活動に与える影響を注意して見ないといけない」と述べ、今後の業績に与える影響に警戒感を示しました。
-- NHK NEWS WEB