アメリカの景気の現状を示す重要な指標、雇用統計が発表され、先月の農業分野以外の就業者の数は、22万人余り増加して市場予想を大きく上回り、好調な雇用環境を裏付けています。
アメリカ労働省が7日発表した先月の雇用統計によりますと、失業率は3.6%と、低い水準を維持しました。
また、農業分野以外の就業者の数は前の月と比べて22万5000人増加し、市場の予想を大きく上回りました。
これは前の月の増加幅の14万人余りと比べても、さらに大きな伸びで、好調な雇用環境を裏付けています。
ただ、業種別にみますと、ネット通販の拡大を背景に「運輸・倉庫」の分野で就業者が大きく増えた一方で、「自動車」などの製造業では減少しました。
アメリカでは、中国との貿易摩擦によって企業の設備投資が減少するなど製造業の減速が続いていますが、今月、米中両国が互いに関税の一部を引き下げる措置に乗り出すことで、この分野の投資や雇用が改善するのかどうか注目されます。
-- NHK NEWS WEB