三菱電機は一部の半導体製品を、4年8か月にわたって顧客と取り決めた規格どおりの検査をせずに出荷していたと明らかにしました。製品の安全性には問題ないとしています。
発表によりますと、三菱電機は福岡市の工場で生産しているパワー半導体と呼ばれる一部の半導体で、顧客と取り決めた規格どおりの検査をせずに出荷していたということです。
不適切な出荷は去年6月下旬までの4年8か月にわたっていて、合わせて4705個に上るとしています。
原因について会社は、取引先からの要望で2014年に検査の規格が変更されたにもかかわらず、担当部門が必要な手続きを怠り、従来の規格のまま検査していたとしています。
製品の安全性には問題ないとしていて、これらのパワー半導体を組み込んだ製品への影響は、顧客が調査しているということです。
三菱電機では、2年前に子会社で検査不正が発覚したのをきっかけに品質管理の取り組みを強化していて、検査方法をチェックする過程で今回の問題が明らかになったとしています。
三菱電機は「意図的に行われたものではないが、品質管理に甘さがあったことを重く受け止める」としています。
-- NHK NEWS WEB