アメリカ司法省は、サイバー攻撃を通じて国民の半数近くに当たる1億5000万人近くの個人情報を盗み取ったとして中国軍の4人を起訴したと発表しました。バー司法長官は盗まれた大量の個人情報がAI=人工知能の開発などに利用されるおそれを指摘して中国を非難しました。
バー司法長官は10日記者会見し、アメリカの大手信用調査会社にサイバー攻撃が仕掛けられ、国民の名前や生年月日それに社会保障番号など1億5000万人近くの個人情報が盗み取られたと説明しました。
バー長官は「国民のおよそ半数に当たる個人情報で、史上、最悪とも言える情報流出だ」と非難し、サイバー攻撃に関わったとして中国軍の4人を起訴したと明らかにしました。
さらに、中国がこれまでも連邦人事管理局や大手のホテルチェーン、それに医療保険会社などをねらってサイバー攻撃を通じて大量の個人情報を盗んできたと述べ、「貪欲にアメリカの個人情報をねらっている」と強調しました。
そのうえで「中国が入手した膨大なデータには経済的な利益がある」と述べ、中国のAI=人工知能の開発などに利用されるおそれを指摘し、中国を非難しました。
起訴された中国軍の4人は、中国国内にいると見られ、FBI=連邦捜査局は、手配書を公開して情報提供を呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB