鉄鋼大手「JFEホールディングス」は、千葉市と川崎市にある製鉄所の生産ラインの一部を休止すると発表しました。輸出の減少など鉄鋼業界を取り巻く環境が厳しさを増す中、さらなる生産体制の見直しも検討するとしています。
発表によりますと、JFEホールディングスは、川崎市と千葉市にある東日本製鉄所の鋼板を加工するラインの一部を休止し、岡山県倉敷市などにある製鉄所に集約します。
休止される生産ラインで働くおよそ360人の従業員はグループ内で配置転換するとしています。輸出が減少するなどして稼働率が落ちているためで、生産ラインの休止によるコスト削減効果は数十億円と見込んでいます。
またJFEホールディングスは、ことし3月期の決算の見通しを明らかにしました。アメリカと中国の貿易摩擦の影響で鉄鋼製品の輸出が減少するなどしたため最終的な利益は前の年より92%少ない130億円と予想しています。
寺畑雅史副社長は会見で、「需要の変動に応じて国内外の生産体制の見直しを検討していく」と述べました。鉄鋼業界をめぐっては、最大手の日本製鉄が広島県の呉製鉄所の全面閉鎖を含む大幅な生産設備の削減を発表し、生産体制を見直す動きが出ています。
-- NHK NEWS WEB