大手広告会社の電通グループは、海外事業の不振を受けて去年1年間の業績予想を下方修正し、上場以来初めて、営業赤字に転落する見通しです。
発表によりますと、電通グループは去年12月までの1年間の営業損益の予想について、これまでの609億円の黒字の予想から一転して33億円の赤字に下方修正しました。
これはオーストラリアで大口の顧客を失ったことに加えて、中国で広告会社を通さないビジネスが広がっていることや、現地の広告会社との競争が激化したことなど、海外事業の不振を受けて損失を計上することが主な理由です。
電通グループが去年の業績を下方修正するのはこれが3回目で、営業赤字になるのは平成13年に上場して以来、初めてです。
また、会社は最終的な損益についてもこれまでの62億円の黒字の予想から808億円の赤字に下方修正し、上場以来、最大の最終赤字になる見通しです。
-- NHK NEWS WEB