福井県にある敦賀原子力発電所2号機について、原子力規制委員会の更田委員長は運営する日本原子力発電が原発の真下を通る断層に関する資料に書き換えなどがあった問題に触れ、「データに直接、手を加えるのはひどいことだ」などと会社の対応に厳しい見解を示しました。
日本原電は今月7日、再稼働を目指している敦賀原発2号機について、原子力規制委員会に説明するなかで、真下を通る断層についてのボーリング調査の新たな解析結果を資料として提出しましたが、この中で過去に示したデータが記載されていなかったほか、一部の表現が書き換えられていたことが分かり審議が先送りになっています。
これについて、規制委員会の更田豊志委員長は、12日の定例会見の中で「ちょっとひどいというのが率直な感想だ。一次情報のデータに新たに書き足すなら理解できるが、直接、手を加えたのは問題。科学や技術について、最も初歩的な部分が欠落している」と会社の対応に厳しい見解を示しました。
そのうえで、日本原電に対して経緯を含めた説明を求めるとしました。
資料について、日本原電は「誤解を与えたところはプロセスが分かるよう、新旧のデータを今後しっかり説明していきたい」などとしていて、14日に改めてデータなどについて説明するとしています。
-- NHK NEWS WEB