国内で初めて新型コロナウイルスの感染者が死亡したほか、国内で感染したとみられる人が相次いで確認され、政府は感染状況の把握を徹底するとともに、13日に決定した緊急対応策を速やかに実施し、予防と診断、治療法の確立を目指す方針です。
新型コロナウイルスに感染した神奈川県に住む80代の女性が13日、死亡しました。国内で感染者が死亡したのは初めてです。
また、女性の義理の息子で東京都に住む70代のタクシー運転手のほか、和歌山県や千葉県でも感染が確認され、厚生労働省などによりますと、いずれも発症前14日以内に中国・湖北省や浙江省への滞在歴はなく、国内で感染したとみられるということです。
政府は、それぞれの感染経路などを詳しく調べるほか、国内で、人から人への感染が起きているとして、感染状況の把握を徹底することにしています。
また、政府は、13日、感染の疑いがある人を診察する外来の設置を各地で進めるほか、簡易検査キットやワクチンの開発促進などで、予防と診断、それに治療法の確立を目指すとともに、観光業をはじめとする中小企業の資金繰り支援などを盛り込んだ緊急対応策を決定しました。
必要となる予算150億円余りのうち、100億円余りを、今年度予算の予備費からあてることを14日閣議決定し、速やかに実施する方針です。
一方、集団感染が確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客のうち、80歳以上で基礎疾患がある人などを対象に優先的にウイルス検査を実施し、陰性であれば、希望者は、政府が用意した宿泊施設に移ってもらうことにしていて、14日にも下船が始まる見通しです。
政府は、今後、年齢を70歳以上に引き下げて、順次、検査を行うことにしています。
-- NHK NEWS WEB