相次ぐ台風などによって、マンションでも想定を上回るような浸水被害が出ています。国は、初めて、マンションなどの電気設備の浸水対策をガイドラインとしてまとめることになり18日、その案が示されました。
去年10月の台風19号による豪雨では、川崎市の武蔵小杉駅近くのタワーマンションで地下の電気設備が浸水し、停電によって1週間ほどエレベーターが止まるなどの影響が出ました。
こうした台風などによる想定を上回るような浸水被害が相次ぐ中、国土交通省と経済産業省は、タワーマンションなど高層ビルの電気設備をいかにして浸水から防ぐか、建築の専門家らとともに検討を重ねてきました。
18日は電気設備を浸水から守るためのガイドライン案が示され、浸水のリスクが少ない上の階などに設置するべきだとしています。
一方、電気設備を上の階へ設置するのが難しい場合には、浸水のおそれがあるルートを把握したうえで、水が入り込むのを防ぐ止水板を設置するなどとしています。
国がマンションなどの電気設備の浸水対策をガイドラインにまとめるのは今回が初めてで、今後、不動産会社やマンションの管理組合などに周知を進め、対策を促す方針です。
国土交通省建築指導課の長谷川貴彦課長は「ガイドラインを参考に、住民や専門の業者などで連携して対策を進めてほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB