中国では新型のコロナウイルスに感染して死亡した人が、状況が最も深刻な湖北省を中心に新たに109人増え、2345人になりました。
一方、湖北省以外では新たに確認される感染者が減少傾向にあり、日系企業も多い大連のある遼寧省は22日、公衆衛生上の警戒レベルを引き下げました。
中国の保健当局、国家衛生健康委員会によりますと、新型コロナウイルスに感染して死亡した人は湖北省を中心に21日、新たに109人増え、中国での死者は2345人となりました。
また、21日に新たに確認された感染者は397人で、中国での感染者は合わせて7万6288人となりました。
湖北省では依然として入院中の患者が4万1000人以上いて、このうち2500人近くが重体となるなど状況は深刻で、習近平指導部も「湖北省の状況は依然、厳しく複雑だ」という認識を示し、対策を徹底するとしています。
その一方で、湖北省以外では新たに確認される感染者の減少傾向が続いていて、このうち日系企業も多い大連のある遼寧省では22日、地元政府が公衆衛生上4段階ある警戒レベルを最も危険度の高い「1級」から2段階引き下げ、「3級」にすると発表しました。
遼寧省では今月17日以降、連続5日間、新たな感染者が確認されておらず、地元政府は感染拡大のリスクが下がったと判断したとみられます。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、中国国内では先月末までに全国31のすべての省や直轄市、自治区で公衆衛生上の警戒レベルを「1級」としていましたが、内陸部・甘粛省も21日、「3級」に引き下げていて、警戒レベルを引き下げる動きが出始めています。
-- NHK NEWS WEB