25日のニューヨーク株式市場は新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から売り注文が広がり、ダウ平均株価は870ドル以上値下がりし、前日に続いて大幅に下落しました。投資家がリスクを避けようという動きを一段と強めていて、アメリカの株価は記録的な下落に直面しています。
25日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価の終値は、前の日に比べて879ドル44セント安い2万7081ドル36セントでした。
ダウ平均株価の値下がりは前日の24日と合わせて1911ドル余り、率にして6.7%の記録的な下落となりました。
新型コロナウイルスの感染拡大への懸念が続く中、この日、アメリカCDC=疾病対策センターが、今後、アメリカ国内での流行の可能性に言及したことから投資家の間ではリスクを避けようと株式市場から資金を引き上げる動きが一段と強まり、ダウ平均株価の値下がり幅は、一時、960ドルを超えました。
また、こうした資金は安全とされる債券市場に流れ込み、長期金利の目安となるアメリカの10年物国債の金利は一時、1.30%と過去最低を記録しました。
市場関係者は「これまで株価をけん引してきたIT関連株なども軒並み売られる全面安の状況だ。世界的な株安が止まらないだけでなく、世界経済で最も好調なアメリカ経済にも新型コロナウイルスが影を落とし始めている」と話しています。
-- NHK NEWS WEB