新型コロナウイルスの感染拡大を受け、安倍総理大臣は27日午後6時すぎから開かれた政府の対策本部で、来月2日から全国すべての小学校・中学校、それに高校などについて、春休みに入るまで臨時休校とするよう要請する考えを示しました。さらに感染拡大を抑制し、国民生活や経済に及ぼす影響を最小にするために必要な法案を早急に準備するよう指示しました。
政府は27日午後6時すぎ、総理大臣官邸で新型コロナウイルスの対策本部を開きました。
この中で安倍総理大臣は、北海道や千葉県市川市で小中学校などの臨時休校の措置が取られていることに触れたうえで「各地域で子どもたちへの感染拡大を防止する努力がなされているが、ここ1、2週間が極めて重要な時期だ」と述べました。
そのうえで「何よりも、子どもたちの健康 安全を第一に考え、多くの子どもたちや教員が日常的に長時間集まることによる大規模な感染リスクにあらかじめ備える」と述べ、来月2日から全国すべての小学校 中学校、それに高校と特別支援学校について、春休みに入るまで臨時休校とするよう要請する考えを示しました。
そして安倍総理大臣は、
▽入試や卒業式を実施する場合は、感染防止のための措置や必要最小限の人数で行うよう万全の対応を取ることや、
▽行政機関や民間企業などは休みを取りやすいよう、子どもを持つ保護者への配慮を行うことを求めたうえで、こうした措置に伴って生じる課題は、政府が責任を持って対応する考えを示しました。
また安倍総理大臣は、感染が確認された人がスポーツクラブを利用していたことも踏まえて、こうした場所での感染リスクを下げるために必要な対応について、専門家の意見を聴き、至急対策を取りまとめるよう求めました。
さらに「今後、国内でのさらなる感染拡大が懸念される。そのため、対策の実効性をさらに高めるとともに、感染拡大を抑制し、国民生活や経済に及ぼす影響が最小となるようにするため、必要となる法案について早急に準備してもらいたい」と指示しました。
-- NHK NEWS WEB