中東最大の兵器の国際見本市がUAE=アラブ首長国連邦で開かれ、過激派組織によるテロ攻撃などの脅威に対抗するため軍備の増強を進める中東各国に欧米などのメーカーが最新の兵器や技術を売り込んでいます。
見本市は2年に1度、UAEの首都アブダビで開かれ、世界57か国の1200社余りが参加して19日に始まりました。中東では、過激派組織IS=イスラミックステートとの戦いが続き、テロ攻撃も頻繁に起きるなか、各国は軍備の増強に力を入れています。
また、中東地域の軍事専門家は、「イランとアメリカの対立が再び拡大する傾向にある中、周辺のアラブ諸国はさらに防衛能力の向上に力を入れてくる」と指摘し、特にイランの弾道ミサイルを最大の脅威と見ていると分析しています。
こうした中、欧米などのメーカーはミサイルを迎撃する防空システムや、最新の装甲車などを展示しています。今回は地元企業も展示を増やし、UAEの装甲車メーカーはイエメンで実際に使用された装甲車を展示して激しい銃撃にさらされながらも乗っていた兵士7人がけがをしなかったとして性能の高さを強調していました。
また、サウジアラビアの国営企業も機関銃などの武器を展示し、国を挙げて軍事産業の育成に取り組んでいることをアピールしていました。見本市は23日まで行われ、主催者は開催期間中にUAE軍が日本円で6000億円近くの契約を結ぶ見込みだと発表しています。
-- NHK NEWS WEB