新型コロナウイルスの感染拡大による金融市場の動揺を抑えるため、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、臨時の会合を開き、緊急で追加利下げを決定しました。先週、ニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価がリーマンショック以来の記録的な値下がりとなっていて緊急の対応を迫られた形です。
FRBは3日、金融政策を決める臨時の会合を開き、政策金利を0.5%引き下げて1%から1.25%の範囲にすることを決めました。
ニューヨーク株式市場は先週、ダウ平均株価の下落幅が3500ドル余り、率にして12%を超え、リーマンショック以来の記録的な値下がりとなり、アメリカ経済の先行きへの懸念が急速に高まっていました。
FRBは先月28日、緊急の声明を出して、利下げの可能性を示唆していて定例の会合が予定されている今月17日を前に緊急の対応を迫られた形です。
FRBは、アメリカ経済は、米中の貿易摩擦がひとまず緩和に向かって、引き続き拡大しているとして、去年12月以降金利を据え置いてきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大という新たなリスクに直面する形となりました。
FRBのパウエル議長はこのあと記者会見を開き、利下げを決定した理由を説明することにしています。
-- NHK NEWS WEB