アメリカ西部カリフォルニア州は、州内で新型コロナウイルスの感染が広がっていることを受け4日、州全域に非常事態宣言を出しました。今後、州外からの医療関係者の受け入れを進めるなど、対策を強化する方針です。
新型コロナウイルスの感染者が増えているアメリカでは、西部カリフォルニア州で感染が確認される人が多く、州政府によりますと4日までに1人が死亡、53人の感染が確認されているほか、9400人余りが自宅で健康観察を受けています。
こうした中、カリフォルニア州のニューサム知事は4日記者会見し、州全域に非常事態宣言を出しました。
カリフォルニア州では、すでにサンフランシスコなど複数の自治体が個別に非常事態宣言を出していますが、州全域が対象となることによって今後は州外から医療関係者の受け入れを進めるなど診療態勢が強化されるほか、州の法律に基づき、正当な理由がないのにマスクなどの物資を高額で販売することを取り締まる権限が発動できるようになるということです。
ニューサム知事は「州政府のあらゆる力を動員して患者の特定を進めるとともに、ウイルスの拡散を食い止める」とコメントしています。
カリフォルニア州では、州内に本社を置く大手IT企業がイベントを中止するなど影響が広がっていて、感染の広がりを阻止する取り組みが急務となっています。
-- NHK NEWS WEB