自民党の河井案里議員の公設秘書らがいわゆるウグイス嬢に規定を超える報酬を支払った疑いで逮捕された事件で、ほかの運動員にも、収支報告書に未記載の報酬が支払われていた疑いがあることが陣営関係者への取材で分かりました。こうした報酬については検察も把握していて、経緯などを調べています。
河井案里議員の陣営をめぐっては、夫の河井克行前法務大臣の政策秘書、高谷真介容疑者(43)と案里議員の公設第二秘書の立道浩容疑者(54)ら3人が、去年7月の参議院選挙で14人のウグイス嬢に法律の規定を超える報酬を支払ったとして、公職選挙法違反の運動員買収の疑いで広島地検に逮捕されました。
規定を超える報酬は案里議員の事務所が提出した選挙運動の収支報告書に記載されていませんが、ウグイス嬢以外の運動員にも、未記載の報酬が支払われていた疑いがあることが陣営関係者への取材で新たに分かりました。
このうち、およそ1か月間企業訪問などを担当した男性は、選挙の公示前後に報酬として銀行口座に86万円の入金を受けたほか、広島市内の陣営の事務所で10万円を受け取ったとみられ、検察の事情聴取に対し「違法性を認識していた」と説明したということです。
収支報告書に記載のないこうした報酬については検察も把握していて、経緯とともに違法性がないかどうか、調べています。
-- NHK NEWS WEB