福井市にある化学工場で、従業員などが相次いでぼうこうがんになった問題で、新たに2人がぼうこうがんを発症したことを労働組合などが明らかにしました。
化学メーカー「三星化学工業」の福井市にある工場では、発がん性があると見られる化学物質、オルト−トルイジンを扱っていた従業員と退職者合わせて7人がぼうこうがんになり、去年12月に労災と認められました。
20日、労災認定された従業員や労働組合が東京で記者会見を開き、同じ工場で働いていた男性2人が、去年12月と今月に相次いでぼうこうがんを発症したことを明らかにしました。
2人は過去に同じ化学物質を扱っていて、会社の健康診断で発症がわかったということで、このうち1人はすでに労災を申請したということです。
記者会見した従業員の田中康博さんは「工場でオルト−トルイジンへの高い暴露があったという裏付けだ。ほかにも劣悪な環境の工場はあると思うので、厚生労働省は適切に指導してほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB