中国のことし1月と先月の貿易統計が発表され、新型コロナウイルスの感染拡大による企業活動の停滞で、輸出額が去年の同じ時期を17%余り下回ったため、日本円で7000億円を超える貿易赤字となりました。
中国の税関当局が7日に発表したことし1月と先月の貿易統計によりますと、輸出は2924億5000万ドルと去年の同じ時期よりも17.2%減少しました。
これは新型コロナウイルスの感染拡大で、企業の大半で春節、旧正月の連休を終えたあとも休業が続き、生産や販売など経済活動が停滞したためです。
一方、輸入は去年の同じ時期を4%下回る2995億4000万ドルとなりました。
中国国内の生産や消費が抑えられる一方で、食料品のほか医療器具などの輸入が増えたことで、輸出ほどの落ち込みにはなりませんでした。
その結果、輸出の落ち込みが輸入の減少より大きくなったことで70億9000万ドル(日本円でおよそ7400億円)の貿易赤字となりました。
中国の税関当局は「新型コロナウイルスの感染拡大による影響は一時的だ」としていますが、先月行われた調査では、輸出向けの新規の受注状況について中国国内の企業の間では依然として厳しい見方が根強く、輸出の回復にはまだ時間がかかるおそれもあります。
-- NHK NEWS WEB