新型コロナウイルスの感染拡大で、企業活動に大きな影響が出ていることから、政府は、中小企業などが実質的に無利子・無担保で融資を受けられる特別な貸し付け制度を設けるなどして資金繰りの支援を強化する方針です。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、旅行者の減少やイベントの自粛、生産の落ち込みなどの影響が日に日に深刻になっていて、年度末にかけて企業の資金繰りがさらに悪化することが懸念されています。
このため政府は、業績が悪化している中小企業や個人事業主を対象に、実質的に無利子・無担保で融資を受けられる特別の貸し付け制度を、日本政策金融公庫などに新たに設けることを決めました。
利子にあたる金額を国の資金で補填(ほてん)することで、実質的に無利子にする仕組みを検討していて、すでに日本政策金融公庫などから緊急貸し付けを受けている事業者も借り換えなどにより、さかのぼって無利子とする方向で検討しています。
また、大企業などに対しては、「危機対応融資」と呼ばれる特別な融資制度を適用する方針で、政府系金融機関などを通じて当面の運転資金を融資することにしています。
政府は、こうした対策を10日にもまとめる第2弾の緊急対応策に盛り込む方針で、具体的な制度設計の検討を急ぐことにしています。
-- NHK NEWS WEB