新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、シンガポールを出発したイタリアのクルーズ船が寄港先のタイとマレーシアから入港を拒否されました。乗客に感染状況の深刻なイタリア国籍の旅行者が含まれているというのが理由ですが、運航会社は感染の疑いのある人はいないとしています。
このクルーズ船はイタリアの会社が運航する「コスタ・フォーチュナ」で、今月3日、乗客乗員2615人を乗せてシンガポールを出発し、タイとマレーシアに寄港する予定でした。
ところがマレーシア政府は乗客に新型コロナウイルスの感染状況の深刻なイタリアに滞在していた可能性のあるイタリア国籍の旅行者64人が含まれているとして、7日、ペナン島の港への入港を拒否したということです。
マレーシア政府は今月5日からイタリア北部や北海道などに2週間以内に渡航した外国人の入国を一時的に禁止していて、クルーズ船に関しては8日から入港をすべて拒否するとしています。
このクルーズ船は6日、タイのプーケット島でも入港を拒否されていたということです。
クルーズ船の運航会社は船内に感染の疑いのある人はいないとしていますが、寄港先への入港を認められなかったことで、予定を早めてシンガポールに戻るということです。
-- NHK NEWS WEB