新型コロナウイルスの感染が広がる中、東京株式市場では先週末も株価が大幅に値下がりし、外国為替市場では急速に円高ドル安が進みました。今週の金融市場も不安定な動きが続くのではないかと投資家は警戒を強めています。
東京株式市場では先週末、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に深刻な影響を及ぼすという懸念から全面安となり、日経平均株価はことしの最安値を更新しました。
さらに東京外国為替市場で円相場は1ドル・105円台とおよそ半年ぶりの円高水準となりました。
アメリカで相次いで感染が確認されたことからドルが売られ、2週間で6円以上円高ドル安が進みました。
欧米でも株安の流れに歯止めがかからず、6日にはG20=主要20か国の財務相と中央銀行総裁が声明を発表し、経済を下振れリスクから守るためすべての政策手段を使うというメッセージを打ち出しました。
まもなく東京市場で今週の取り引きが始まりますが、日本を含め各国が感染拡大を防ぐため入国制限の強化に乗り出し、投資家の間では経済活動への影響が一段と深刻になると警戒が強まっています。
市場関係者の間では今週も不安定な動きが避けられないという見方が多く、政府・日銀も今後の円高、株安の動きを注視しています。
-- NHK NEWS WEB