新型コロナウイルスの感染拡大の影響で急速な円高と株安が進んでいるため、財務省と日銀、金融庁が臨時の会合を開き、財務省の武内財務官は、為替市場の過度な変動は望ましくなく「必要な時は適切に対応する」と述べ、市場の急速な動きをけん制しました。
会合は財務省で9日、午後3時半から始まり、財務省の武内良樹財務官と日銀の前田栄治理事、金融庁の遠藤俊英長官らが出席しました。
会合は金融市場の動揺がおさまらず、円相場が一時、およそ3年4か月ぶりに1ドル=101円台まで値上がりしたほか、株式市場で日経平均株価が、先週末の終値と比べて1000円を超える値下がりとなったことから臨時で開かれました。
会合のあと、武内財務官は記者団に対して「為替市場の過度な変動が望ましくないことはG20=主要20か国で確認している。このところ市場では神経質な動きが見られており、必要なときは合意に沿って適切に対応していく」と述べ、市場の急速な動きをけん制しました。
そのうえで武内財務官は「今まで以上の緊張感をもって、きっちりと市場の動きをみていく。金融市場の過度の変動が実体経済には望ましくないということは、これまでの声明でも申し上げているとおりだ」と述べ、市場の動きに一層注意していく考えを強調しました。
-- NHK NEWS WEB