首都圏各地の浄水場で水の浄化に使われる「活性炭」の入札をめぐり、談合を繰り返していた疑いがあるとして、公正取引委員会は大手化学メーカーなど10社余りに立ち入り検査しています。
立ち入り検査を受けているのは大手化学メーカーの「クラレ」と大阪ガスの子会社「大阪ガスケミカル」、それに水処理会社の「水ing」など10社余りです。
関係者によりますと、各社は東京の金町浄水場や埼玉の朝霞浄水場など首都圏各地の浄水場で水の浄化に使われる「活性炭」の入札をめぐり、受注業者を事前に決める談合を繰り返していた疑いがあるということです。
浄水場では川の水に含まれるアンモニアや油などの有害物質を吸着して取り除くために大量の活性炭が必要で、先月、朝霞浄水場の入札では4億6000万円で落札されるなど、年間、数十億円規模で談合が疑われているということです。
公正取引委員会はほかの地域の浄水場の入札でも談合がなかったか調べることにしています。
立ち入り検査についてクラレ、大阪ガスケミカル、水ingはいずれも「検査に協力していく」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB