大手製薬会社の塩野義製薬がエイズウイルスの治療薬の販売権を海外の企業に譲渡した際に得た利益をめぐり、大阪国税局から追徴課税されたのは不当だと訴えた裁判で、東京地方裁判所は訴えを認め、80億円余りの課税処分を取り消す判決を言い渡しました。
塩野義製薬は、エイズウイルスの治療薬を共同で開発したイギリスの製薬会社に販売権などを譲渡した取り引きで得た利益に関して、平成26年に大阪国税局からおよそ400億円の申告漏れがあったと指摘され、追徴課税を受けました。
これについて塩野義製薬は、共同事業を行う海外の企業との取り引きについて非課税になる特例があり、課税処分は不当だとして、取り消しを求めました。
11日の判決で東京地方裁判所の古田孝夫裁判長は、今回の譲渡は非課税の特例の対象と判断し、訴えを認め法人税など80億円余りの課税処分を取り消しました。
-- NHK NEWS WEB