基礎疾患がある人たちが新型コロナウイルスに感染すると重症化のリスクが高くなるという指摘があり、ぜんそくの持病がある人たちからは不安の声があがっています。
このうち、ぜんそくの患者で作る「関東喘息患者会連絡会」で代表を務める小倉康次さんは「新型コロナウイルスに感染し、ぜんそくが悪化して重症化することが怖いです。潜伏期間中に感染することがあり、確立された治療法もないということなので、感染をしないために、病院や買い物など、普通の生活を送るための外出でさえためらっています。日常生活にも大きな支障がでています」と話していました。
また、ぜんそくの持病がある40代の男性は電車やバスなどで、ぜんそくの症状で「せき」が止まらなくなった際などに周囲の人たちからの厳しい視線にも悩まされているといいます。
「会社に向かう電車の中でせきが止まらなくなってしまい、周りの人から迷惑そうな視線を向けられたり席を移動されたりすることがあります。不安にさせてしまっていることに対して申し訳ない気持ちもありますが、ぜんそくのせきはうつるものではないので、つらい思いをしています」と話していました。
小学生の娘がぜんそくの持病がある母親は「ふだんから、せきをすることに後ろめたさがあるようですが、新型コロナウイルスの感染が広がって以降、より一層、せきができなくなったと言っています。マスクをして、せきエチケットを徹底していても、ただただ冷たい視線を受けて悲しい思いをすることが多くなり、外出を嫌がるようになっています」と話していました。
-- NHK NEWS WEB