新型のコロナウイルスの感染拡大で、操業を停止していた中国の工場で生産を再開する動きが広っていることなどから、大手航空会社のANAホールディングスは、中国の上海や広州などと成田空港を結ぶ臨時の貨物便の運航を決めました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ANAホールディングスは中国と国内の空港を結ぶ航空貨物便で先月は、合わせて155便を運休や減便としました。
ただ、このところ、中国各地の工場で生産を再開する動きが広がり、自動車部品や半導体などの輸送量が回復傾向にあることに加え、日本向けのマスクの輸送が増えて貨物を運ぶ需要が高まっているということです。
しかし、貨物も一緒に載せて運ぶ旅客便は、依然として大幅な運休や減便が続いていることから、需要の増加に対応できないとして臨時の貨物便の運航を決めました。
臨時便は、今月28日までに中国の上海と広州、それに香港、台湾の台北の4都市と成田を結ぶ68便を運航する計画です。
また、一部の貨物の定期便は、航空機をより大型のものに変更するとしています。
このほか、航空貨物便を運航する日本郵船の子会社、「日本貨物航空」も取り引き先からの要望を受けて今後、臨時便の運航を検討するとしています。
-- NHK NEWS WEB