鹿児島県にある九州電力の川内原子力発電所1号機は、新しい規制基準で設置が義務づけられているテロなどの対策施設が期限内に完成しないとして、16日午後運転を停止する予定です。新しい規制基準に基づいて稼働中の原発が停止するのは初めてです。
原子力規制委員会は新しい規制基準に基づいて、テロや航空機衝突などに備える施設を工事計画の認可から5年以内に完成させることを義務づけています。
九州電力は川内原発1号機で施設の完成が間に合わないとして、定期検査を前倒しする形で停止を決め、16日午前2時半から原子炉の出力を下げていて、16日午後1時ごろに運転を停止する予定です。
原発事故のあとにできた新しい規制基準に基づいて、稼働中の原発が運転停止するのは初めてです。
規制委員会では、津波の評価や対策に明確な期限を設けず、結果的に福島第一原発の事故を招いた当時の規制機関の教訓を踏まえ、期限の延長は認めず、運転停止という厳格な対応を電力会社に求めたとしています。
-- NHK NEWS WEB