新型コロナウイルスの感染拡大で、世界の金融市場が激しく動揺し、経済に深刻な影響がおよぶおそれが高まっているため日銀は、16日正午から、金融政策決定会合を前倒しで開き、追加的な政策対応を決めることになりました。
日銀は、さきほど今週の18、19日に予定していた金融政策決定会合を16日正午から前倒しで開催すると発表しました。
新型コロナウイルスの感染拡大への懸念で、ニューヨーク株式市場や東京株式市場などでは大幅な株価の下落が続き、世界で金融市場の動揺が続いています。
これを受けて、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が日本時間の16日朝、臨時の会合を開いて、政策金利を一気に引き下げて事実上のゼロ金利政策に踏み切ることを決定し、これにあわせる形で日銀やヨーロッパ中央銀行などが協調して市場にドル資金の供給を拡充すると発表しました。
日銀は、こうしたFRBなどの動きを踏まえ、前倒しで会合を開いて新型コロナウイルスの感染拡大が経済に影響するのを抑えるため金融市場に大量の資金を供給したり、企業の資金繰りを支援したりする追加的な政策対応などを決めることになりました。
日銀が緊急で金融政策決定会合を開くのは2011年以来、9年ぶりで黒田総裁が2013年に就任してからは初めてとなり、極めて異例です。
日銀は、16日午後に、必要な対応を決定し、黒田総裁が会見を行うことにしています。
-- NHK NEWS WEB