日本時間の16日夕方、週明けの取り引きが始まったヨーロッパの株式市場は、新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が深刻な影響を受けるという懸念が強まり、株価はフランスやイタリアの市場で下落率が9%を超えるなど大幅に値下がりしています。
16日のヨーロッパの株式市場は、ヨーロッパ各地で感染が一段と広がるとともに、人の移動や経済活動を制限する措置が相次いで導入されていることから先行きへの懸念が強まり、取り引き開始直後から全面安の展開になりました。
主な市場の株価指数は先週末の終値と比べて、日本時間の午後9時の時点で、
▽パリ市場でおよそ9.5%、
▽イタリアのミラノ市場でおよそ9.3%、
▽ドイツのフランクフルト市場でおよそ8.7%、
▽ロンドン市場でおよそ7.3%下落し、いずれも大幅に値下がりしています。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響の広がりでアメリカのFRB=連邦準備制度理事会が事実上のゼロ金利を導入するなど各国の中央銀行が対策を打ち出していますが、株価はこれに反応しない結果となっています。
市場関係者は「多くの投資家が金融政策だけでは混乱は解決できないと見ている。世界各地で感染が拡大し続けている状況が変わらないかぎり、金融市場の混乱に歯止めがかからないのではないか」と話しています。
-- NHK NEWS WEB