新型コロナウイルスの感染拡大による金融市場の混乱を抑えるため、日銀は、17日、各国の中央銀行との協調策にもとづいて金融機関に対し、合わせて320億ドル、日本円にして3兆4000億円にのぼるドル資金を供給しました。
日銀は16日、金融市場の混乱を抑えるため、アメリカのFRB・連邦準備制度理事会やヨーロッパ中央銀行など世界の主な中央銀行と協調して市場へのドル資金の供給を拡充すると発表しました。
これにもとづいて日銀は17日、入札方式によってこれまでよりも低い金利で金融機関へのドルの貸し付けを始めました。
このうち、1週間の貸し付けとして20億ドル、3か月の貸し付けとして302億ドルをそれぞれニューヨーク連邦準備銀行の口座を通じて金融機関に供給したということです。
3か月ものはリーマンショックのあとの2008年12月以来の供給となり年度を超える長い期間、ドルを調達したいという金融機関のニーズが高いことがうかがえます。
日銀は、今後も1週間に1度のペースで市場に潤沢なドル資金の供給を行うことにしています。
金融市場の混乱で投資家の間では、世界で最も取り引きされている主要通貨のドルを手元に確保しておこうと保有する株式や債券などを売る動きが強まり、これが世界的な株安など金融市場の混乱につながっていると指摘されていました。
-- NHK NEWS WEB