三菱重工業は、造船大手の大島造船所と交渉を進めてきた長崎造船所の香焼工場の売却について、ことし5月末に契約を結ぶ方向で調整を進めていることがわかりました。
三菱重工業は主力の長崎造船所のうち長崎市にある香焼工場について、去年12月、長崎県西海市の造船大手「大島造船所」に売却する検討に入ることで合意し、両社の間で交渉を進めています。
関係者によりますと、これまでの交渉で両社は南側の新しい船を造るエリアを売却する一方、北側の船の修繕を行うエリアは売却しないことで合意したということです。
そのうえで両社は、電気やガス、水道などの施設について調整を進めることにしていて、当初の予定を2か月延期し、ことし5月末に売却の契約を結ぶ方向で調整に入りました。
昭和47年に完成した香焼工場は長さ1キロのドックを持ち、LNG=液化天然ガスの運搬船などを建造できる三菱重工で最大規模の拠点でしたが、このところは造船業界の激しい国際競争にさらされてきました。
三菱重工は香焼工場の残される拠点で、より収益が確保しやすい大型クルーズ船の修繕事業などに力を入れることにしています。
-- NHK NEWS WEB