この春卒業する大学生の就職内定率は先月の時点で92.3%と過去最高となった一方、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大学生や高校生、少なくとも20人が内定を取り消されたことが厚生労働省のまとめで分かりました。
厚生労働省と文部科学省が全国から抽出した62の大学に通う4700人余りの学生を対象に調査したところ、先月1日時点の就職内定率は92.3%でした。
これは前年の同じ時期と比べて0.4ポイント高く、調査を始めた平成8年以降で過去最高となっています。
男女別に見ますと、男性が91%、女性が93.8%でした。
地域別では関東地方が最も高く94%、次いで近畿地方が93.7%、北海道・東北地方が92.6%、中部地方が91.4%、九州地方が87.8%、中国・四国地方が87.1%となっています。
一方で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、少なくとも12社で大学生や高校生など合わせて20人が17日までに内定を取り消されたことが分かりました。
内訳は高校生が5社で12人、大学生や短大生などが7社で8人でした。
いずれも業績不振が原因とみられ、業種は中小企業を中心に、宿泊・飲食業やサービス業、それに製造業などとなっています。
厚生労働省は「就職まですでに半月を切っており、学生にとって大きな影響がある。企業に対して内定取り消しをしないよう指導するとともに、学生が就職できるよう支援していく」としています。
-- NHK NEWS WEB