新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本企業の生産への影響がヨーロッパやアジアなど、世界的に広がっていて、地元の経済や企業業績の先行きに懸念が強まっています。
トヨタ自動車は、フィリピン政府による住民の移動制限などの措置を受けて、現地にある工場での生産を17日から来月半ばまで停止することを明らかにしました。
フィリピンでは、ホンダや三菱自動車工業、それにスズキも自動車やバイクの工場の操業を取りやめているほか、ホンダはマレーシアにある自動車とバイクの工場も停止しています。
またヨーロッパでも、トヨタ自動車がフランスとポルトガルにある車の生産工場を停止しているほか、日産自動車はイギリス北部とスペインの工場で生産を取りやめています。
いすゞのイタリアにある小型トラックなどの組み立て工場でも生産を停止しています。
このほか、電機や電子部品のメーカーでも、ソニーやシャープ、それに村田製作所がマレーシアにある工場の操業を今月31日まで停止しています。
日立製作所はイタリアにある鉄道の車両や信号などを生産する4つの工場の操業を停止しています。
感染の拡大を防ぐために人の移動などの制限が世界中で強化されることで、サプライチェーンの寸断や消費の落ち込みなどを通じて地元の経済や企業業績に深刻な影響を及ぼしかねないとの懸念が広がっています。
-- NHK NEWS WEB