新型コロナウイルスの感染拡大の影響で金融市場の動揺が続き、日本国債を売る動きが出ているため、日銀は19日、臨時に金融機関から1兆3000億円の国債を買い入れることを決めました。日銀は「債券市場でやや不安定な動きが見られ市場の安定維持に万全を期す」という異例のコメントを出し、機動的に対応する姿勢を示しました。
動揺が続く金融市場では、不測の事態に備え、手元にドルを現金で持っておきたいという投資家が金融商品をいっせいに売り、株式などに加え、比較的安全とされる日本国債を売る動きも広がっています。
国債が売られると金利が上昇する関係にあるため、日本の長期金利は19日、1年4か月ぶりに一時0.085%まで上昇しました。
こうした中で、日銀は19日、市場の動揺を抑えるため、金融機関から1兆3000億円の国債を臨時に買い入れることを決めました。
日銀は、臨時の買い入れに合わせて「債券市場でやや不安定な動きが見られ、年度末を控えた市場の安定維持に万全を期す」という異例のコメントを出して、今後も必要に応じて機動的に対応していく姿勢を示しました。
-- NHK NEWS WEB