新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して、株価の急落が続く中、先週、海外の投資家が日本で株式の売却を一気に進めていました。株式の買いより、売りが6790億円上回る4年ぶりの大幅な「売り越し」だったことが分かりました。
世界で急速な株安が進んだ先週、東京株式市場では、日経平均株価が1週間で3300円余り値下がりし、過去最大の下落幅を記録しました。
東京証券取引所のまとめによりますと、先週、日本の株式市場で海外の投資家が株式の売却を一気に進め、株式を買った額よりも売った額が6793億円余り上回る大幅な「売り越し」になっていました。
海外の投資家の売り越しは5週連続ですが、先週は1兆1900億円余りの売り越しとなった、4年前の2016年3月上旬以来の高い水準となりました。
一方で、先週は国内の個人投資家が1708億円の「買い越し」だったため、海外投資家の「売り」が株価の急落につながったことを示しています。
市場関係者は「新型コロナウイルスの感染拡大に不安を募らせた海外の投資家たちが、手元に現金を置いておきたいと、株式などを売ってドルに換える動きが目立っている。感染拡大が収まらないかぎり金融市場の不安定な動きが続くことになる」と話しています。
-- NHK NEWS WEB