新型コロナウイルスの感染拡大で自動車メーカーの間で世界的に生産への影響が広がっていることについて、日本自動車工業会の豊田章男会長は、19日の記者会見で「急激な人とモノの動きの停滞は経済に影響を与え、自動車の生産や販売に大きな影響が出ている」と述べ、今後の需要の落ち込みなどに警戒感を示しました。
この中で豊田会長は、新型コロナウイルスの感染拡大が自動車産業へ与える影響について「世の中がこれほど大きく変わるのかというのが正直なところだ」としたうえで、自動車メーカーの間で世界的に生産への影響が広がっていることについて、「急激な人とモノの動きの停滞が経済に影響を与え、自動車の生産や販売に大きな影響が出ている」と述べました。
また、今回の経済への影響をリーマンショックとの比較でどう見るかについて豊田会長は、「今回は金融システムは比較的健全だと思う。ただ当時は成長する中国市場がけん引役となり世界の自動車市場を下支えしていたが、今回はそれが期待できない。現時点では具体的な影響を見通すのは難しい」と述べ、今後の需要の落ち込みなどに警戒感を示しました。
日本自動車工業会は例年この時期に発表している新年度の国内の販売台数の見通しについて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を踏まえて、ひとまず発表を見あわせました。
-- NHK NEWS WEB