20日のニューヨーク株式市場は、深刻な景気悪化に備えて投資家がドル資金を手元に置いておこうという動きが強まり、ダウ平均株価は900ドルを超える大幅な値下がりとなりました。ニューヨーク州ではほぼすべての労働者に自宅待機を義務づける措置がとられ、市場には経済活動が大幅に制限されるという懸念が広がっています。
20日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は、前の日に比べて913ドル21セント安い、1万9173ドル98セントで、再び2万ドルを割り込みました。
この日は400ドル以上、値上がりする場面もありましたが、ニューヨーク州のクオモ知事が、ほぼすべて事業者に社員や労働者の出勤を禁じ、自宅待機を義務づける命令を発表したことで、経済活動が大幅に制限されるとの懸念が広がり、株価は急速に値下がりしました。
また、外国為替市場ではドルを買う動きが強まり、円相場が1ドル=111円台半ばまで円安ドル高に、原油市場では国際的な指標となるWTIの先物価格が、18年ぶりに一時、1バレル=19ドル台まで値下がりしました。
いずれも投資家が、ドル資金を手元に置いておこうという動きにともなうものと見られ、深刻な景気悪化を懸念からこれに備えようという流れが強まっています。
-- NHK NEWS WEB