新型コロナウイルスの感染拡大による金融市場の混乱を抑えるため、日銀は各国の中央銀行と協調してドル資金の供給をさらに拡充すると発表しました。世界の金融市場で急速にドルの需要が高まる中で週に1回としていた市場へのドルの供給を毎日、行うとしています。
日銀は20日夜、アメリカのFRB・連邦準備制度理事会やヨーロッパ中央銀行など世界の主な中央銀行と協調して行っている金融市場へのドル資金の供給をさらに拡充すると発表しました。
具体的には、ニューヨーク連邦準備銀行の口座を通じた金融機関へのドルの貸し付けのうち1週間ものについて、これまで週に1回のペースで行うとしていたのを毎日実施できるようにします。
週明けの今月23日から始め、少なくとも来月末まで続けるとしています。
金融市場の混乱で、投資家の間では主要通貨のドルを手元に確保しておこうと、保有する株式や債券を売る動きが強まり、これが世界的な株安やドル高などにつながっていると指摘されていました。
日銀は、各国の中央銀行と協調して、金融機関がドル資金を確保しやすい環境を整え、市場の混乱を抑えたいとしています。
-- NHK NEWS WEB